plantec プランテック

Special Contents独自技術

それはまさに
奇跡の焼却炉。

バーチカル炉®・SLA燃焼技術

バーチカル炉・SLA燃焼技術概念図

廃棄物を“タテ”に積み、燃料化して完全燃焼。

従来の「ストーカ炉」は、可動式の火格子の上に廃棄物を薄く広げ、“ヨコ”に揺動させながら焼却します。ところが、廃棄物には、すぐに燃える紙やプラスチック類、水気を含んで燃えにくい生ごみなど、性質や性状が異なるものが混在しており、火格子上で燃焼にばらつきが発生する問題がありました。

また、廃棄物を焼却するには空気(酸素)が必要です。すぐに燃えるものが大量の空気を使って先に燃えてしまうと、燃えにくいものは空気が足りずに炉内に残ります。一方が「燃えすぎる」ことで、他方が「燃えない」という二律背反でもあったのです。

プランテックは、数多くの焼却炉設計で培ったノウハウをもとに発想を転換。廃棄物を“タテ”型の炉内に積み重ね、その下部から空気を通気させて燃やす「厚焚き通気燃焼理論」を考案。それを実現したのが、竪型ストーカ炉「バーチカル炉」です。様々な性状が混在する廃棄物を、“ヨコ”ではなく“タテ”に積み重ね、高温ガスによって乾燥・熱分解。発熱量を平均化することで、安定して焼却処理することができます。

さらに、燃焼に必要な空気量(一次燃焼空気)を理論上必要な3分の1程度に抑えることで、廃棄物が燃えない状況をつくってから完全燃焼させる「SLA(Super Low Air-Ratio=超低空気比)燃焼技術」を開発しました。空気量を抑えることで、廃棄物をガス化、または炭化させ、いったん燃料化してから燃焼させる仕組み。これは、廃棄物を直接燃やさずに、完全燃焼させる奇跡の焼却炉であるといえます。

「SLA燃焼技術」を組み込んだ「バーチカル炉」は、一般廃棄物や産業廃棄物はもちろん、最も燃焼が難しいといわれている医療廃棄物においても、安定かつ効率的な発電が可能です。そのことから、世界中のゴミ問題や廃プラスチック問題に対しても、廃棄物焼却による再生エネルギーというソリューションが期待されます。

これらのプランテックの独自技術は、全て焼却の現場から生み出されたもの。机上の論理だけではなく、何度も繰り返してきた失敗と挑戦の先にたどり着いた、オンリーワンの焼却技術なのです。

プレコートバグフィルタ

プレコートバグフィルタ

ナノレベルの有害物質も除去。

廃棄物を燃やした際に発生する排ガスは、塩化水素やダイオキシン類等の有害物質を含んでいます。これらを除去するのがバグフィルタです。従来のフィルタでは、タールなどによる目詰まりや、副生塩によって部品が腐食するなどの課題がありました。これを解決したのが、プランテックが独自に開発した「プレコートバグフィルタ」(乾式反応集じん装置)です。
「プレコートバグフィルタ」は、薬品を運転前に吹き込み、フィルタ上に均一のプレコート層」を作成。有害物質を吸着・除去します。これによりナノレベルのダイオキシン類等を99.9%まで除去できるようになりました。

「プレコートバグフィルタ」の開発によって取得した特許・実用新案権は、20数件にのぼります。1994年に初めてプラントに導入され、その5年後に施行された「ダイオキシン類対策特別措置法」の厳しい規制値を容易にクリアするなど、時代を先取った技術開発となったのです。
「バーチカル炉」と「プレコートバグフィルタ」により、安定燃焼かつ環境負荷の低いプランテックの焼却プラントは、その後、数多くの学会・公的機関から高い評価を受けることになりました。